そこのけそこのけ、オイラが拾う!

先日、秋田市で上棟式に合わせて餅まきをしました。
本格的に餅をまいたのは実に10年ぶりくらいで、やっぱりあの独特の雰囲気と賑やかさは楽しいものですね。子どもからお年寄りまで、みんなが袋を片手に笑顔で餅を拾う姿を見て、「ああ、こういうのってやっぱりいいな」としみじみ感じました。

ただ正直なところ、ちょっと残念な出来事もありました。
餅をまく前に、ある年配の男性が「餅まきは外を囲う前にやらないとだめだ」と小言を言い出し、施主様の個人情報まで聞き出してくる始末。結局ほとんど餅も拾わずに帰ってしまったんですが、思わず「何をしに来たんだ?」と感じましたし、正直ああいう人こそ“老害”だと思いました。

確かに昔はそうだったのかもしれません。
でも今の建て方はクレーンを使い、いかに材料を濡らさず屋根まで一気に組み上げるかが勝負です。天気予報をにらみながら、正確さとスピードを両立させる――そのために段取りを崩すことは絶対にできません。餅まきのために工事を遅らせる、というのは現場的にありえないんです。

一方で、最近は地鎮祭や上棟式を週末に行うケースが増えてきました。施主様やご家族、地域の方々が参加しやすいようにという配慮です。今回の餅まきも上棟式に合わせたので、自然と休日開催となりました。

その分、安全に餅まきを楽しんでもらえるように足場を組み直したり、地域の皆さんにポスティングでお知らせしたりと、会社として施主様やご近所の方々のためにできることは全力でやっています。だからこそ「昔はこうだった」と言われても、時代に合わせたやり方で工夫しているんだ、と胸を張れます。

そして何より嬉しかったのは、袋いっぱいに餅やお菓子を拾った方々が「ありがとう」「楽しかった」と声をかけてくださり、満面の笑みで帰っていったこと。地域の皆さんの笑顔を見て、こちらも本当に温かい気持ちになりました。

今回のお施主様は20代の若いご夫婦でしたが、伝統的な行事にも積極的でとても好印象でした。当日は地域柄、年配の方が多く参加されましたが、新しく越してくるご夫婦を温かく迎え入れてくださり、顔見世やご挨拶の場としても実りあるひとときになったと思います。

SKホームでは地元の木材や素材を活かした家づくりをしていますが、こうした地域に根付いた行事を大切にすることもまた、大きな意味があると改めて実感しました。これからも上棟式や地鎮祭に加え、餅まきも積極的に提案しながら、地域とともに家づくりを続けていきたいと思います。

関連記事

TOP