佐々木学的新築における平面計画!
35年後に間取りで後悔しないために…。
田舎において平面計画をすると、必ずと言っていいほど予想(イメージ)した間取りよりも広くなるのが実情です。それでも最近は、住宅地に土地を購入して建築をする若い方も増えてきてますので、予算の都合上、泣く泣く狭くするといった感じです。
しかしそこはよく考えてみてください。
例えば夫婦子供2人の家族構成だと、一番検討の余地があるのが子供部屋かと思います。
仮に兄弟の年齢が6歳以上離れているようだと、主寝室(夫婦の寝室)を広くとって子供部屋は1部屋で良いと思います。
上の子が進学就職などで家を離れてから下の子に子供部屋を使わせるといった考え方です。
そこでポイントになってくるのが、主寝室の広さです。
子供が2人いても子供部屋を1部屋で計画する場合、将来的に部屋数が足りなくなるケースが考えられます。
その時に主寝室を分ける方法を検討します。
仮に主寝室10帖+子供部屋6帖+子供部屋6帖=22帖(収納は一旦無視)
それを主寝室12帖+子供部屋6帖=18帖で計画すれば4帖(2坪)が図面上削れます。
そして将来、どうしても子供部屋が2部屋欲しくなった場合は、主寝室を2分割して夫婦が子供部屋に移るという方法です。
これは、建築前の段階で計画する必要があります。なぜなら、動線の問題だったり構造の問題が絡んでくるからです。
行き当たりばったりで部屋を分割または2室を1室にすると、入り口や窓が取れなかったり、撤去したい壁に柱や筋交い(耐力壁)が出てくるケースが多いからです。当初から分割や間仕切り壁の撤去を想定していれば、いざその状態になった時に、無駄に考えたりする事がなくなり費用も圧倒的に安価で済みます。
また、新築時に将来を見据えて撤去を想定した壁の柱を取り除いておくことは、なんら難しいことではありませんし、金額も大した変更にはなりません。
リフォームも多く扱っている中で、水回りを除けば一番多いであろう相談が子供部屋を含む遊休部屋の活用です。
しかし、2階にある部屋は基本的には水回りには不向きなので、どうしてもそのまま物置として使ってしまっているのが現状です。
確かに、子供を広い大きな部屋で育てたいというのも一つの考え方ですが、快適な子供部屋は子供を部屋に引きこもらせると言ったデータもあります。
佐々木学的には、ローン期間の半分も使わない部屋(中学から高校で6年だとローン期間の約1/6)は必要ないとは言いませんが、理想の間取りである必要は全く感じません。
上記ケースであれば、削れた4帖をシューズクロークや食品のストックルーム、または脱衣場に物干しスペースを併設させたほうが、長い目で見ても有効だと思います。
また別のケースで、必ず2部屋必要な場合でも、それが10年ほど先の未来の話であれば、子供部屋2部屋を最初の10年は広い1部屋にして子供の共用の遊び場にする方法もあります。
いずれも技術的な事が絡みますので、専門家にご相談ください!